韓国、北ミサイル発射の発表26分遅れ GSOMIA破棄後初の北朝鮮ミサイル発射で

北朝鮮は24日、韓国が日本とのGSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)破棄を決定してから、初となるミサイルの発射を行いました。

しかし韓国側の発表が日本の発表から26分遅れたことが分かり、改めて日本の情報収集能力の高さを示すこととなりました。

ちなみに7月後半から行われている北朝鮮のミサイル発射では、韓国側が先に発射を発表していた状況だけに韓国メディアからも注目を集めています。

日韓の報道内容

今回の発表の遅れは日本でも韓国でも報道されています。

報道内容(日本)

北朝鮮のミサイル発射について韓国軍の発表は、日本政府の発表から30分ほど後でした。

発射と着弾地点の情報をいち早く把握できず、事実確認に時間がかかったとみられます。

韓国は北朝鮮のミサイルを監視できる衛星を持っておらず、アメリカや日本の情報に頼っています。

一方、韓国軍はイージス艦のレーダーなどで発射地点やミサイルの軌道を分析できます。

今回、韓国軍の発表は日本政府の発表から30分ほど後でした。

発射と着弾地点の情報などをいち早く把握できなかったとみられます。

また、当初発表されたミサイルの飛行距離は日本と韓国で数字が違っていました。

出典:テレ朝news

報道内容(韓国)

※以下、韓国語記事を翻訳

韓国政府が日本との軍事情報保護協定(GSOMIA)終了を決定し、最初敢行された北朝鮮の「ミサイル」(北朝鮮は「放射砲」で発表)打ち上げの事実を日本側が韓国より26分前に発表したことが分かった。

北朝鮮は24日午前6時44〜45分と午前7時01〜2分頃咸鏡善徳一帯で2回にわたって東海に短距離弾道ミサイルと推定される発射体2発を撃った。

出典:聯合ニュース(※韓国語記事)

 

さらに日本は「弾道ミサイル」と早期に断定

7月後半から行われている北朝鮮のミサイル発射では、日本は最初の発表では「飛翔体」という表現を使って、その後に「弾道ミサイル」と発表する流れでした。

しかし今回は早期に「弾道ミサイル」であることを断定・発表し、北京の外交ルートを通じて北朝鮮側に異例の早急抗議したとされています。

 

韓国メディアの反応

GSOMIA破棄に絡めて、日本に影響がないこと韓国よりも情報収集能力が高いことを示すためととらえているようです。

日本が「北朝鮮のミサイル発射」の発表を急ぐことを置いて「韓国のGSOMIA中断決定に基づいて、北朝鮮の核・ミサイル情報取得に支障が生じるのではないか」という、日本国内の懸念を払拭するためだという分析が出ている。

引用:総合ニュース(※韓国語記事)

 

日本が北朝鮮のミサイル発射の発表を急いだ理由について、韓国のGSOMIA中断決定に基づいて、北朝鮮のミサイル挑発情報取得に支障が生じることはないかという日本国内の懸念をなだめるためという分析とともに、日本の対北朝鮮情報力が韓国より先に進む領域があることも誇示しようとするだろうという解釈が出ている。

引用:朝鮮日報(※韓国語記事)

 

韓国の反論

韓国はグリーンパイン級弾道弾早期警報レーダーとイージス艦弾道弾探知レーダーなどで北朝鮮のミサイル発射を探知すると、地球の曲率のために、具体的な発射時刻などの初期の段階で、日本よりもはるかに正確な情報を確保することが分かった。

米国軍当局と疎通して発射距離と高さ、仕様などの分析をどの程度進行した後、確認された情報を開示するものである。

この日、日本が「北朝鮮のミサイル発射」自体は先に発表したが、弾道ミサイルかどうかと高度、距離、発射場所や方向などの具体的な情報は、韓国が先に公開した。

日本が11月24日まで有効なGSOMIAに基づいて韓国に関連情報の共有を要求されたことも、北朝鮮のミサイル情報を自分たちだけの情報力と分析するには限界があるという点を迂回的に示している。

引用:総合ニュース(※韓国語記事)

 

韓国では「情報の正確性は韓国の方が上」とし、今回日本が韓国に情報共有を要求したことについては「自分たちの情報だけでは限界があることを示した」と報道しています。

 

最後に

GSOMIA破棄後初となる北朝鮮のミサイル発射が行われました。そして韓国の発表が日本よりも遅れたとして話題を呼んでいます。

韓国は国内向けには「韓国の方が正確性は高い」と言っていますが、発表当初に韓国の飛行距離が違っていたなんて話もあります。

まさかこんなにも早くGSOMIA破棄の影響が示されるとは思いませんでした。北朝鮮も狙ったいいタイミングでミサイルを発射してくれましたね。

なぜか韓国サイドは、日本が韓国に情報を要求してきて「自分たちの情報だけでは限界があることを示した」なんて言ってますけど。

以上


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