8/2に日本政府は「韓国のホワイト国からの除外」を閣議決定しました。
「8/7に政令が公布」されて「28日に施行」されます。
韓国は以前より、日本の輸出管理強化措置に対して「GSOMIA(韓日軍事情報包括保護協定)」の破棄を示唆するなど外交カードの一つにしています。
韓国世論の後押しや、北朝鮮も破棄するべきと発言していることもあり、世論や北朝鮮の目を無視できない韓国政府にとっては後戻りできない現状もあります。
ホワイト国除外が閣議決定されたことで、韓国が本当に「GSOMIA破棄」に突き進むかが注目されます。
そもそもGSOMIAとはどんな協定で、日本のメリットとは何のでしょうか。
また破棄された場合に、日本にホワイト国除外が覆るような致命的なデメリットはあるのでしょうか。
GSOMIAとは
最近よく目にする「GSOMIA」ですがそもそも何なのでしょうか。簡単に説明します。
GSOMIA(読:ジーソミア)とは日本語で「軍事情報包括保護協定」のことで、日韓では「日韓秘密軍事情報保護協定」と呼んでいます。
同盟など親しい関係にある2国あるいは複数国間で秘密軍事情報を提供し合う際、第三国への漏洩を防ぐために結ぶ協定。日本はアメリカ合衆国やNATOと、アメリカ合衆国は60カ国以上とこの協定を締結している。
この協定は、軍事技術だけではなく戦術データ、暗号情報、高度のシステム統合技術など有事の際の共同作戦に必要な情報が網羅的に対象となる。秘密情報活動で得られた情報も含まれるのが一般的とされている。
引用:Wikipedia
つまり、信頼できる国の間でルールを決めて、軍事機密情報などの様々な情報を相互に共有しあうための協定です。
日韓で特に「北朝鮮に関する軍事機密情報を共有しましょう」という協定です。
韓国との締結の経緯
韓国との協定締結は 2016年11月23日に行われました。
しかし、実は2016年以前にも協定締結の寸前まで進んでいたことがあります。
2012年に遡り、韓国は非公開で韓国国民には秘密にしたまま交渉を行い、協定締結寸前に韓国国民に事実を明かし、強い反発から韓国政府は協定締結を延期しました。
協定締結の背景には北朝鮮や中国への抑止力に向けたアメリカの強い要望がありました。
米国はGSOMIA破棄に対し韓国に警告
韓国が外交カードとしてGSOMIAの破棄を示唆していることにアメリカは激怒し警告しています。
GSOMIAは日米韓の安全保障の共通ルールであり、韓国だけの問題ではないのです。
それにも関わらず破棄を示唆するのは、何が何でもアメリカを巻き込んで仲裁してもらおうという意図が伺えます。
いわばアメリカに対する揺さぶりなのです。
-
米国「GSOMIA揺さぶるな」 韓日双方に警告 | Joongang Ilbo | 中央日報
続きを見る
北朝鮮への機密情報漏洩の懸念
近年の韓国を見ているとわかりますが、韓国は条約や協定など国際ルールを守りません。
アメリカの仲裁のもと合意された日韓合意を一方的に事実上破棄したり、軍事物資を北朝鮮に横流ししたりと、約束という概念を持っていません。
そんな国と軍事機密情報を共有しているということは、こっそり北朝鮮に横流ししている可能性も否定できません。
GSOMIAによる日本のメリット
日本のメリットは正直ないと思います。
日本とアメリカは同盟関係なので、最悪アメリカ経由で情報は得られます。
それにアメリカに対して「この情報は日本には教えるな」なんて言えないでしょう。
破棄による日本のデメリット
破棄されたところで日本にはデメリットはありません。
なので、ホワイト国除外を覆すような事態打開の外交カードにはならないのです。
あくまでもアメリカを巻き込んで仲裁させるためのパフォーマンスです。
それに破棄した場合は韓国にとって致命的なデメリットになります。
韓国の軍事技術は残念ながら高いとは言えません。
GSOMIA締結の後押しになった記憶に新しい韓国不祥事として「北朝鮮の弾道ミサイルを見失った」ことがあります。
北朝鮮が発射した弾道ミサイルを韓国海軍の最新鋭イージス艦(自称)が追跡途中で見失ったのです。
そして慌てて日米に情報を問い合わせたのです。
当時、自国の軍事力は優秀で日米より優れていると見栄を張っていただけに世界中から笑いものになりました。
-
【軍事ワールド】北の弾道ミサイル「見失った…」韓国軍の手抜き防衛に国民激怒 信じられない軍事力(1/5ページ) - 産経ニュース
続きを見る
GSOMIA破棄によって日本の軍事技術や情報収集能力の恩恵を受けられなくなるのです。
以上