オーストラリアでも有数の観光地であるエアーズロックの登山禁止が間近に迫りました。
昔から先住民と政府との間で登山禁止が話し合われてきたエアーズロックですがいよいよ登山禁止になってしまいます。
登山禁止はいつからなのか?また禁止になる理由や観光業などへ及ぼす影響についてまとめます。
エアーズロックの登山禁止が間近に迫る
オーストラリア中央部にある世界最大級の一枚岩ウルル(英語名・エアーズロック)で10月26日から登山が禁止される。
禁止まで1カ月を切る中、見納めとなる頂上からの「眺望」を目に焼き付けておこうと、日本を含め国内外から駆け込みで登山客が押し寄せている。
出典:時事通信
エアーズロックの登山禁止はいつから?
登山禁止日
登山が禁止になるのは『2019年10月26日』からです。
再開の予定はありません。
エアーズロックが登山禁止になる理由は?
エアーズロックの登山禁止が決まったのは2年近く前の「2017年11月」のことです。
登山が禁止になる理由は「先住民の意思を尊重する」ためです。
エアーズロックは先住民のアボリジニにとって「聖地」にあたります。
登山禁止が決まった理事会の記録には「(ウルルは)非常に重要な場所であり、ディズニーランドのようなテーマパークではない」という先住民の本音が記録されています。
世界遺産に登録されているウルルは広大な自然で知られる豪州を代表する観光地だが、先住民アボリジニにとっては心のよりどころとなる「聖地」。
先住民の意思を尊重する時代の流れを受けて、2017年11月に登山禁止が決まった。禁止を決めた理事会の記録には「(ウルルは)非常に重要な場所であり、ディズニーランドのようなテーマパークではない」と先住民代表の本音が残されている。
エアーズロックは気象条件によって登山禁止になったり、アボリジニの宗教的あるいは文化的な行事が行われている時も登山禁止となることがありました。
また一部には宗教的な理由から写真撮影が禁止されている場所もあります。
エアーズロックが登山禁止による影響は?
エアーズロックの登山禁止によって観光業だけでなくアボリジニにも影響があります。
観光業への影響
ウルルを管理する国立公園によれば、4~8月の訪問者は前年同期を約3割上回る約22万人。
前年同期は約17万人が訪れたことになります。1か月あたりだと約3.4万人となります。
入場料は「大人25ドル・子供12.5ドル」なので、月間最低425,000~最高850,000ドルの収益があるという事です。
オーストラリアドルを72.3円で計算すると3000万~6000万円になります。
もちろん観光客は観光地や宿泊でお金を使うので、エアーズロックの登山禁止により観光業や経済に与える影響は大きいと予想できます。
先住民アボリジニへの影響
エアーズロックはオーストラリア政府と旅行会社によって観光開発が行われています。
オーストラリア政府は「リース料」と「国立公園への入場料の一部」をアボリジニに支払っています。
アボリジニにとって観光収入は貴重な収入源となっています。そのため仕方なく登山を認めていた背景がありました。
どれほどの観光収入があったかは不明ですが、これらが全て無くなってしまいます。
最後に
オーストラリアでも有数の観光地であるエアーズロックの登山禁止が間近に迫りました。
オーストラリアが決めたことなので仕方がないことですね。
以上