韓国の産業通商資源部長官は12日、韓国のホワイト国から日本を除外する報復措置について「国内法だけでなく、国際法上も問題ない」と主張しました。
「日本のホワイト国除外はダメ」「韓国のホワイト国除外は大丈夫」というトンデモ謎理論なだけに注目を集めています。
会見での発言について、気になる発言を詳しく見ていきます。
韓国の措置は「国際法上問題ない」と主張
会見で行われた一問一答の内容について見てみます。
――戦略物資輸出入公示改正案は国際法上も問題はないのか。
「(以下、成長官)今回の公示改正案は自主的な検討結果に従って推進したもので、国内法的、国際法的に適法に進められた」
――WTOは韓国の相応の措置を認めるだろうか。提訴の過程で不利になる可能性は。
「公示改正は国内法と国際法の枠内で適法に進められたもので、相応の措置(対抗措置)ではない。今後WTOへの提訴に及ぼす影響はない。改めて申し上げるが、国内法と国際法の枠内で適法に制度を変更した。手続き面で透明性と正当性を確保しながら制度を変えていくもので、国際協約事項の原則を順守する」
日本をホワイト国から除外する措置について「対抗措置(報復)」ではないと主張し始めました。
さらに今回の措置は「国内法的、国際法的」の範囲内としています。日本をWTOへ提訴するにあたっても影響はないとしています。
――日本の輸出貿易管理令改正とほぼ同じ内容だが。
「日本の措置と同じだとすれば韓日の制度を比較しなければならない問題が発生する。韓日間の比較は適切ではない。ただ、日本の措置と韓国の措置は絶対に同一ではない」
誰がどう見ても日本のまねごとですが、日本と韓国の措置は別物と言い張っています。
しかし、具体的にどう違うのかについては一切発言がありません。
――日本が輸出統制制度を不適切に運用した具体的な事例を教えてほしい。
「公示改正案は基本的な地域区分を変更する制度改編に関する事項で、特定の国に関して話すのは不適切だ」
日本をホワイト国から除外する理由・正当性については言及しませんでした。
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190812-00000029-yonh-kr
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ホワイト国の分類見直し
報復措置で日本をホワイト国から除外するのにあたり、「ダ地域」という北朝鮮やイラン以下の扱いのグループを新設して日本だけを含めるという話がありました。
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【韓国報復】日本をホワイト国から除外、日本だけの「ダ地域」を新設
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しかし、さすがにWTO提訴で不利になると考えたのか、グループ分けを見直したようです。
カ地域1 | ホワイト国 | 29ヵ国(米国・カナダ・英国・フランス・ドイツ・オーストラリアなど) ★日本を除外 |
カ地域2 | 非ホワイト国 | 日本(新設) |
ナ地域 | 非ホワイト国 | カ地域以外の国(北朝鮮、イランなどを含む) |
分類については次のように発言しています。
――ホワイト国である「カ」の地域を「カの1」「カの2」と細分化し、従来のホワイト国はカの1、日本はカの2に分類した理由は。
「(以下、朴室長)新設した「カの2」地域は、四つの国際輸出統制の枠組みに入っている国(29カ国)のうち、基本原則に合わない制度運用を行う国を含む。日本が初めてこの地域に入り、今後も原則に合わない運用を行う国はここに入る」
最後に
韓国が日本への報復として日本をホワイト国から除外する措置で、韓国の措置は「国際法上問題ない」と発言しました。
「自分はいいが、他人はダメ」という考えで理解できません。(韓国らしい言い分です)
日本の措置は安全保障上の問題(韓国輸出分でフッ化水素等の使途不明が大量発生)という大義名分がありますが、韓国の措置では正当性の具体的な話については説明がありません。
とにかく今回の発言は何を根拠にWTO提訴に影響はなく、国際法上も問題ないのかが全く分からない発言でした。
以上