日本のメガバンクと言えば、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行です。
その中で三菱UFJ銀行、三井住友銀行の2社による、相互の店舗外ATMを開放することが決まりました。
一方みずほは、ATM開放に参加する予定は現状無いとのことです。
銀行側が考える店舗外ATM開放のメリット
簡単にまとめてしまうと、「利用者は手数料が安く」「銀行はATM維持費を安く」というメリットを想定しているそうです。
平日の日中に引き出す際に手数料が無料か安くなる
今まで、他社のATMから現金を引き出す際には、時間に問わず手数料がかかっていました。
日中には108円、18時以降は216円の手数料は、一回分の手数料は少ないが、積もれば大きな出費となってきます。
今回の店舗外ATM開放のメリットとしては、双方の銀行預金者が、ATMを使用する際に手数料が無料もしくは、安くなるということです。
例えば、三菱UFJ銀行に預金している方が、三井住友銀行のATMで現金を引き出す際に手数料が無料になったり、安くなったりするイメージです。
銀行にはコスト削減のメリット
三菱UFJと三井住友のATMが近くにある場合は、そのどちらかのATMを廃止するという。
廃止していくことで、ATM維持費が安くなり、銀行側の出費が減ることになる。
果たして本当に利用者へのメリットがあるのか?
正直、今回メガバンク側が提示している、利用者側のメリットは十分でないと感じます。
メガバンクのATMは駅前など人の集まりやすい箇所に設置されていることが多いです。
皆さんも見たことがあると思うが、そのATM設置個所には、メガバンク3社が並んで設置されている場合が多いでしょう。
つまり、相互利用可能になったところで、結局のところ利用者は、現金を引き出しに同じような場所に行くことは変わらないのです。
そのうえ、双方のATMが近くに設置されている場合はどちらかのATMが廃止されので、若干ではあるがATMが遠くなる人も出てくるでしょう。
ATMの数も減るため、一つの設置場所に人が集中するため、現金引き出しにも時間がかかると考えます。
いまさらメガバンクATMの相互利用がしやすくなったところで・・・
メガバンクに預金すること自体のメリットが無くなってきている現状、様々なキャンペーンを行っていたり、金利が高いネット銀行の方がメリットが多い気がします。
この現状で、今更メガバンクATMの開放をされたとしても、利用者には大きなメリットが無いように感じます。
今回、「店舗外ATM開放」と打ち出しており、あたかも「利用者へのメリット」を優先させたと印象付けられますが、本音は「ATMの維持費削減」に主眼が置かれているように思えます。
電子マネーの普及に伴うサービスの向上を、メガバンク間で議論した方が、利用者・銀行共にメリットがあると感じます。