三菱電機の新入社員に対して、パワハラを行い、自殺させたとして、教育主任の男性上司が書類送検された事件は記憶に新しいと思います。
18日、自殺に追い込まれた新入社員が残した「パワハラ」の内容が記載されたメモが公開されました。
当時、上司は新入社員に対してどのような言葉を投げかけていたのか、調べていきます。
新入社員が残した「パワハラ」メモの全容
新入社員が残した「パワハラ」メモの内容は以下の通りでした。
※■の部分は伏字で記載された部分となります。
■■の発言
【7月上旬】 社内電話にて
研修の内容について質問され、内容を理解しておらず答えられなかった私に対して
「次 同じ質問して答えられんかったら 殺すからな」
【8/19 or 20】 13:00~14:00頃
5F喫煙所に一緒に向かう途中、喫煙所付近で
「お前が飛び降りるのにちょうどいい窓あるで。死んどいた方がいいんちゃう?」
「飛び降りたらドロドロ■■■ができるな」
(大学での研究テーマを発表するための資料作成をしていたとき、■■さんに添削され、できが悪い資料だと言われた後の出来事)
【8/21】 13:00~14:00頃 社内の電話にて
大学での研究テーマ発表資料に関して質問に答えられなかった私に対して
「自殺しろ」
作成日 2019年 8/22(母印)
■■■■■
引用元;朝日新聞DIGITAL
残されたメモには、具体的な日付とパワハラの言葉が記載されていました。
その言葉の中には、「殺す」や「自殺しろ」など教育係とは思えない過激な言葉を投げかけています。
配属2か月にも満たない短い期間で、このような暴言を受けています。
新入社員にとってトラウマを植え付けられたと言ってもおかしくない状況となっており、教育とはかけ離れた言動となっています。
また、メモの日付では連日「パワハラ」を受けていたと記載されており、日常的に「パワハラ」を受けていた可能性もあります。
三菱電機の子会社では過労自殺も・・・
三菱電機の子会社「メルコセミコンダクタエンジニアリング」では、月100時間を超える時間外労働をしており、精神疾患を発症、復職したものの自殺に至っています。
この次元では、労働基準監督署から「労災」と認められています。
三菱電機では長時間労働による「労災」問題が非常に多く、要因の一つだった「裁量労働制」が廃止されています。
この事件を受けて三菱電機は以下のようなコメントを残しています。
関係会社の社員が亡くなったことを重く受け止めています。適正な労務管理の徹底に引き続き取り組んでいきます
引用元:NHK NEWS WEB
労働環境に対する問題が多発している現状、今までの労務管理を根本から見直す必要があると考えます。
三菱電機は2年連続「ブラック企業大賞」にノミネートされている
2018年の「ブラック企業大賞」で「大賞」を獲得したのが、「三菱電機株式会社」であるのはご存じでしょうか。
度重なる長時間労働による自殺や労災認定で、悪評を集めていました。
参考
【ブラック企業大賞】とは?
過労死や長時間労働、パワハラなどが問題視されている企業を集め、その頂点を決める企画
選考の基準は以下の通り
- 労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業
- パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)
2019年も「ブラック企業大賞」ノミネート企業が発表されており、「セブンイレブン」などがノミネートされている中、「三菱電機」も名を連ねています。
2年連続ノミネートしており、「ブラック企業」のイメージがついてしまってもおかしくありません。
イメージをこれ以上落とさないためにも、早急な業務改善をしていく必要があるようです。
最後に
「パワハラ」は、日本中で問題となっています。
最近はニュースでも大きく取り上げるようになり、企業は労働環境の改善をしていかなくてはいけません。
今回の事件では、自殺を教唆するような過激な発言をしており、到底許されるものではありません。
書類送検された上司は、自殺させてしまった自覚をもって、今までの行いを反省していただきたいです。