先日、広島カープのバティスタ選手がドーピング検査で陽性となり、出場停止処分になっています。
事件発覚から今まで沈黙を貫いてきたNPBが、今日やっと詳しい処分内容を明かしました。
その処分内容があまりにもひどい内容で、NPB選手からも批判が出ています。
その内容と、抜け道についてまとめていきます。
NPBでドーピングしても半年で帰ってこれる!
長い沈黙から3か月弱、NPBが発表したドーピングによる処分内容は、「6か月の出場停止」というあまりに甘い内容でした。
この内容に、現役のNPBプレイヤーである、巨人の「スコット・マシソン」投手が「手ぬるい」と疑義を唱えています。
さらに、注目しておくべき点として、この出場停止期間は「オフシーズン」でも消化されるという点です。
つまり、シーズン終盤に発覚した場合、出場停止期間のほとんどが「オフシーズン」で消化できてしまうということです。
さらにさらに、出場停止期間中は、母国ドミニカ共和国でのウインターリーグに出場可能で、来年の1月には広島の球団施設で練習も可能と、処分になっていないのではと疑問視される内容です。
甘すぎる措置はNPB崩壊を招きかねない
NPBで禁止されている薬物の中には、疲労回復をもたらす薬もあります。
選手たちは、禁止されていなければその薬を服用したほうが、パフォーマンスも上がり、試合で良い結果を残せるでしょう。
しかし、なぜ服用しないのか、それはドーピング検査に引っかかるからです。
今回のバティスタ選手の措置内容であれば、「シーズン序盤と中盤にドーピングして、ばれても終盤とオフシーズンで出場停止期間を消化できる。しかも、停止期間中は他国でリーグに出場できるから試合感覚も維持できる。」と考える選手も出てきてしまうかもしれません。
ドーピングしていない人からすると、不公平に思える上に、日本球界への信頼も無くなってくるでしょう。
アメリカであれば、処罰の日数は公式戦の試合数で決められており、オフシーズンでは処罰は消化できない仕様になっています。
NPBの判断した内容では、処罰を処罰として効果が発揮されない内容になってしまいます。
薬を使うことに抵抗がなくなると、NPBはドーピング集団になりかねない危険性があります。
他の競技でドーピングするとどんな処罰?
ドーピング問題は野球だけでなく、様々なスポーツ競技で問題視されています。
2016年のリオ・オリンピックでも問題となっており、ロシア選手100人以上が出場禁止となっています。
これから紹介する事例はドーピングが原因で処罰を受けた事例です。
以下の競技におけるドーピング処罰がすべて以下の通りになるとは限りません。
検出物質 | 競技 | 処罰内容 |
メタンジェノン
クロミフェン |
自転車競技 | 競技成績の失効
資格停止4年間 |
クロミフェン | ボディビル | 競技成績の失効
資格停止2年間 |
クロミフェン | 陸上競技 | 競技成績の失効
資格停止2年間 |
クレンブテロール
メチルエフェドリン |
レスリング | 競技成績の失効
資格停止1年8か月 |
プレドニゾロン
プレドニン |
フェンシング | 競技成績の失効
資格停止1年3か月 |
どの事例も1年以上の資格停止と、競技成績の失効となっています。
このことから、NPBの対応がいかに大甘なのかが浮き彫りになっています。
今回紹介した事例の競技は、毎日試合があるような競技でないため、一概に同じ措置にしたほうが良いとは思いませんが、もう少し思い措置にしたほうが良いと思いました。
最後に
インターネットでも今回の措置について賛否両論あり、批判の声のほうが多かったように思えます。
故意ではないと主張していますが、スポーツ選手である以上、ドーピングについてはより敏感なるべきだと思います。
NPBも甘い対応をして前例を作ってしまったので、今後ドーピングが発生したときの対応にも注目です。