あおり運転、罰則強化「懲役刑・免許の取り消し」の法改正へ 改正内容の詳細、あおられ屋など課題・脅威も

相次ぐ悪質な煽り運転を受けて「運転免許の取り消し」や「懲役刑などの罰則」を盛り込んだ道路交通法の法改正が検討されているようです。

ただ、煽り運転の定義が不明瞭であったり、煽り運転を誘発する運転者への対策がなかったりと課題も多く残されています。

今回は、法改正であおり運転への罰則がどのように変わるのか具体的な改正内容と問題点についてまとめます。

警察庁が道路交通法の改正を検討、あおり運転の厳罰化へ

 全国で相次ぐ「あおり運転」について、警察庁が道路交通法を改正し、あおり運転の定義を新たに設けた上で、違反者に対し運転免許の取り消し処分を含めた厳罰化を検討していることが分かりました。

 現行の道交法には、あおり運転を直接取り締まる条文はなく、軽微な交通違反や刑法の「暴行罪」などを適用しています。警察庁は改正案を来年の通常国会に提出する方針です。

出典:TBSニュース

 

具体的な法改定案の内容・罰則について

現在の状況

現在の法律では「あおり運転」そのものを取り締まれる法律は存在しません。

そのため進路妨害や車間距離を詰める急接近をされても、軽微な交通違反(車間距離保持義務違反など)でしか取り締まれず、違反点数が加算されるだけです。

常習犯などであれば違反点数が累積して短期間の免許停止などになりますが、すぐにまた運転できるようになります。

現在は悪質な煽り運転に対しては「暴行罪」や「強要罪」などを適用して対処する動きにありますが、すべてのあおり運転に適用されるわけではありません。それに免許停止や取り消しはできないため、すぐに運転できるようになります。

悪質なドライバーは「危険性帯有者(著しく交通の危険を生じさせる恐れがあり、事故を引き起こす危険性が高い者)」に認定して、即刻最長180日間の免許停止にすることも可能ですが、停止期間が終わればまた運転することができます。

改正による罰則内容の変化

では法改正によって「あおり運転」への罰則がどのように変わるのでしょうか。

罰則の強化

まずは罰則の強化があります。

具体的な内容としては、

「他の車両の妨害目的で危険な運転を行った場合」「高速道路などで他の車両を停止させるなどした場合」「3年から5年の範囲の懲役刑を適用」する

というものです。

現状適用可能な「暴行罪:2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金」「強要罪:3年以下の懲役」に対して重い罰則になっているのが分かります。

行政処分の強化

次は行政処分の強化です。

具体的な内容としては、

酒酔い運転や過労運転などと同じくあおり運転と認定されれば、違反点数を即座に免許取り消し(15点以上)になるまで引き上げる

というものです。

ちなみに違反点数は「酒酔い運転:35点」「過労運転:25点」となっています。

免許取り消しにも期間があり、15点から39点までだと初犯で1年~3年となります。

現状では違反点数1点や2点の軽微な違反にしかならず加算されても短期間の免許停止でしたが、一発で「免許取り消し」にできるようになります。

 

法改正に伴う問題点・新たな脅威

ドライブレコーダの設置義務化

悪質な煽り運転の現状が表に出て逮捕されるようになったのは、ドライブレコーダによって映像証拠が残せるようになったためです。

あおり運転は今までにも発生していますが、客観的な証拠がない以上は当事者間の証言しか証拠がなく、当然食い違いが嘘の証言が含まれてしまいます。

記憶に新しい常磐道の高速道路煽り運転&暴行事件や盗難車でのエアガン発射運転など、被害者側が映像証拠を残していたため公に報道され逮捕に至りました。

あおり運転を厳罰化する以上は虚偽の申告や冤罪を防ぐためにも、全車にドライブレコーダの設置を義務付けるなどの措置も必要です。

国や地方自治体がドライブレコーダ設置への補助金を出すなどの制度も合わせて検討してほしいです。

あおり運転を誘発するドライバー問題

あおり運転を正当化するつもりは無いですが、煽られる側に原因がある場合もあります。

よくあるのが高速道路の追い越し車線をとろとろ走り続けるパターンです。後続車が追い付いても走行車線に戻らずに意図せず追い越しを妨害していたりします。

また後方確認しなかったり無理やり割り込んだりしてくる車もあります。

だからと言って車間距離を詰めたり前に出て進路妨害していいことにはなりませんが、一概に加害者だけに原因があるとは言えません。

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あおり運転のでっち上げ・冤罪の脅威

あおり運転が厳罰化されれば、あたかもあおり運転されたかのようにでっち上げて冤罪を吹っ掛ける輩が出てくるでしょう。

現に今年、とある運送業者があおり運転をでっち上げられたことで炎上して、誹謗中傷を受けるという被害がありました。

被害者を名乗る運転手が最初にあおり運転を行い、怒った運送業者の運転手が前に出て注意するために車を停止させて車から降りて文句を言いました。

しかし、最初にあおった運転手はドラレコの映像を意図的に切り取って、あたかもトラックにあおられたかのように編集してネットに投稿したのです。

トラックのナンバープレートや会社名が映っていたため、会社が特定されて誹謗中傷やクレーム電話がひっきりなしに来たようです。

でっちあげドラレコ動画で炎上させられた運送会社社長の証言|NEWSポストセブン
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このように意図的だったり自分が原因であることに気づかずに、ドライブレコーダという客観的に信頼性のある映像証拠を、改変したり一部だけを切り取って投稿したり、被害を訴える人が少なからず発生するでしょう。

当たり屋ならぬ「あおられ屋」の脅威

当たり屋ならぬ「あおられ屋」は必ずといって良いほど発生するでしょう。

当たり屋といえば自動車の前に突然飛び出してきて、わざとぶつかり金銭を要求してくる人たちのことです。

あおり運転のでっち上げや冤罪と似ていますが、わざと相手があおり運転をするように仕向けて、その映像証拠をネタに金銭を要求してくる人も出てくるでしょう。

相手の車にしかドライブレコーダが搭載されていない場合は最悪で、客観的に見ると相手の言い分の方が優位に見えてしまいます。

 

ネットの反応

定義が難しいね。
例えば、時速40キロ制限の道路で20キロとかで走っていたら、後ろの車はクラクションを何度も鳴らし追い越す可能性は有る。
下手をすると法律が出来たら、わざと相手にあおり運転をさせる輩が出て来るかも。
処罰は必要だとは思うけど。

ニュースになったようなあおり運転は絶対駄目だが
あおり運転を誘発するような運転をわざとする
輩もでてきかねないのでそういう場合どうなるか等
きっちり決めないといけないでしょうね。

検討ではなく即実行して欲しい。
合わせてドラレコの設置義務化と補助金助成も検討して頂きたい。

故意に急ブレーキを踏んで後続車との車間を詰めさせ、そのドライブレコーダーの動画を投稿サイトに上げる『煽らせ屋』もいる。
あたかも自分が煽られているように動画を編集して、ナンバーもそのままアップしているからたちが悪い。
煽り運転が免許証取り消しになるなら、今まで以上に面白半分の煽らせ屋が湧いてきそう。
煽らせ屋からの自己防衛のためにもドライブレコーダーは必要不可欠になるな。

何をもって「煽り運転」と定義するのか?
立証措置をどうするのか?
恣意的に用いられる可能性もあるが、それについてはどうするのか?
解決すべき課題はまだまだあるのではないか。

相手に暴行傷害なら免許取り消しなら理解出来る。だが問題は右側車線ふさぐ車、制限速度以下で走る車、運転技術が明らかに劣る車にも何らかの制限や取り締まりが必要です。少しでも車間詰まっただけで騒ぎだす馬鹿が 増えるでしょう。免許更新時にまともな運転を教えないとダメですね

あおり運転の基準を明らかにしないと、思い込みだけであおりを受けたという人も出てきそう。
まあ、ほかのコメントである通り、無免許運転者を増やすだけの様な気もする。
免停ではなく運転できない重い厳罰を!
現実は難しいかもしれませんが。

免許取消の制度じゃあなくて、免許再取得不可にしないと意味がないと思う。

 

最後に

あおり運転への罰則強化は必須ですが、あおり運転の定義や問題点も山積みのように感じます。

テレビで報道されるような明らかに異常な危険運転に対しては被害者・加害者の関係が判断しやすいですが、気付かずにあおり運転を誘発している場合や、わざとあおり運転をさせる場合も出てくるので一概には判断できないと思います。

法改正と合わせて全車ドラレコ義務化やあおられ運転への取り締まり、あおられ屋対策なども必要になってくると思います。

以上


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