マイナスドライバー所持で無職の男が逮捕される!指定侵入工具とは?

石川県金沢市で、車中泊をしていた男性を職務質問した際に、「マイナスドライバー」を所持していたことで逮捕されています。

逮捕された無職の男性は、「ガスライターの火力を調整するために持っていた」と容疑を一部否認しているようです。

 

「マイナスドライバー」はだれもが知っている工具で、持っている人も多い事でしょう。

なぜ、金沢の男性は逮捕されたのか、「指定侵入工具」とは何なのか調べていきます。

「マイナスドライバー」は「指定侵入工具」になる可能性あり

「指定侵入工具」とはいわゆる、家に侵入するための道具になりえる工具のことです。

全てのマイナスドライバーが該当するわけではなく、以下の条件に当てはまる場合に限定されます。

 一 次のいずれにも該当するドライバー
  イ 先端部が平らで、その幅が〇・五センチメートル以上であること。
  ロ 長さ(専用の柄を取り付けることができるものにあっては、柄を取り付けたときの長さ)が十五センチメートル以上であること。
引用元:RONの六法全書

つまり、コンビニで売っているような、小さめのドライバーは「指定侵入工具」に当てはまらないので、所持していても問題ありません。

車やバイクの整備時に使用するようなマイナスドライバーが対象となるようです。

 

また、マイナスドライバーのほかにも「指定侵入工具」となる可能性があります。

 二 次のいずれにも該当するバール
  イ 作用する部分のいずれかの幅が二センチメートル以上であること。
  ロ 長さが二十四センチメートル以上であること。
 三 ドリル(直径一センチメートル以上の刃が附属するものに限る。)

引用元:RONの六法全書

バールやドリルも同じく「指定侵入工具」として認められるようです。

 

対象の工具を所持していた時の罰則はどの様なものがあるのでしょうか。

「指定侵入工具」に関する法律は以下の通りです。

指定侵入工具の携帯の禁止(4条)業務その他正当な理由による場合を除き、指定侵入工具を隠して携帯することを禁止。
指定侵入工具とは、特殊開錠用具に該当しないドライバー、バールその他の工具で、建物錠を破壊するため又は建物の出入口若しくは窓の戸を破るために用いられるもののうち、建物への侵入の用に供されるおそれが大きいものとして政令で定めるもの(2条3項)。
違反すると、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金(16条)。

引用元:wikipedia「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律

大きいマイナスドライバーでも業務で使用するなど理由があれば所持を認められています。

ただ、理由なく所持していた際には「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となるそうです。

マイナスドライバーを所持する正当な理由とは?

今回の金沢市の男性は「ガスライターの火力を調整するために持っていた」と否認していますが逮捕されています。

確かにガスライターの種類によってはマイナスドライバーを用いて火力を調整する機種もあります。

しかし、ライターの火力調整ネジは非常に小さく、車などの整備に使うマイナスドライバーでは大きすぎて入らないのです。

言い分としては少し苦しいようにも感じます。

 

古い車であれば車載工具にマイナスドライバーが入っていてもおかしくないでしょう。

実はマイナスネジは世の中から排除されつつあります。

比較的新しい車であれば、マイナスのネジは使用されていません。特別な理由がない限りは車載しないようにしましょう

 

正当な理由について詳しい基準が設けられておらず、警察官の裁量で判断されます。

ネット上では、マイナスドライバーを持っていても逮捕に至らなかった事例もあるそうです。

 

結局は、取り調べを受けた人の人柄や雰囲気で判断される場合があります。

警察官にはノルマがあるのは有名なことで、ノルマ消化のために検挙する可能性も捨てきれません。

最後に

過去には筆箱にカッターナイフを入れていた美大生が逮捕される事例もあります。

不必要な道具はできるだけ持ち歩かないようにする他対策は無いでしょう。

 

今回の場合は、車中泊をしていたところ逮捕されているので、不審に思われた可能性があります。

深夜の行動を控えることも重要だと考えられます。

 

関連記事

-社会
-