現在、日本でもIT化が進み、徐々に高度化してきています。
高度化に合わせて、サイバー犯罪と呼ばれる、IT技術を利用した犯罪も増えてきています。
サイバー犯罪を専門的な視点で取り締まる、「サイバー犯罪対策課」が警察に配備されているのはご存じでしょうか。
そんなIT技術の専門家が、IT犯罪で書類送検される事件が警視庁で起きています。
どの様な犯罪を犯したのか、詳しく調べていきます。
サイバー犯罪で逮捕されたサイバー犯罪対策課の巡査部長とは?
写真未公開 |
【名前】未公開 【年齢】40歳 【職業】警察官(サイバー犯罪対策課配属) 【職場】警視庁 【職位】巡査部長 【罪名】電子計算機使用詐欺 |
現在、巡査部長の顔や名前については公開されていませんでした。
今後公開されたときには、更新していきます。
巡査部長は、業務の一環として、労務システムに残業時間を入力していたそうです。
自身の稼働時間において、残業していない時間を残業時間として入力し、不正に給料を水増ししていたことが分かっています。
「電子計算機使用詐欺」の疑いで書類送検される結果となっています。
本来は取り締まる立場であるにもかかわらず、自身の専門分野で逮捕されるという、警察としては失態とも言える事態になっています。
参考
「電子計算機使用詐欺」とは?
財産権の得喪・変更に係る不実の電磁的記録を作る等の手段により、財産上不法の利益を得ることを内容とする犯罪類型。
10年以下の懲役
引用元:wikipedia「電子計算機使用詐欺」
報道の内容
実際は勤務していないにもかかわらず残業代約125万円を不正受給したとして、警視庁は20日、同庁サイバー犯罪対策課の男性巡査部長(40)を電子計算機使用詐欺などの疑いで書類送検した。同庁は巡査部長を同日付で懲戒免職とした。
同庁によると、男性巡査部長は2016年9月から同課で残業時間を労務システムに入力する業務を担当。他の課員の残業時間の入力に紛れ込ませ、架空の残業実績を入力していた。巡査部長は残業代を水増しした理由について、「仕事が自分に集中して不満がたまっていた」などと話しているという。
送検容疑は18年5月~19年6月、実際は働いていないのに406時間分の残業をしたとシステムに入力し、水増し分の残業代125万7513円を受給した疑い。
同庁によると、残業した場合はシステム入力の基となる証明書類を提出することになっているが、巡査部長の書類が存在せず不正が発覚した。宮島広成警務部参事官は「警察への信頼を著しく損なう行為で厳正に処分した。事務処理の確認を強化し再発防止する」とコメントしている。
引用元:日本経済新聞
報道の内容では、水増しした超勤時間は「406時間」で、残業代にすると「約125万円」に相当します。
水増ししていた期間は「18年5月~19年6月」の14ヵ月の間で、月平均で29時間の水増しを行っていたことになります。
参考
巡査部長の平均年収は約630万円といわれています。
引用元:career picks
国民の税金を不正な手口で手に入れる最低の行いをしています。
ましてや、自身の専門分野で捕まるという信じられない結果となっています。
残業時間の手入力を「サイバー犯罪対策課」が行っていたということ自体も疑問に感じます。
今時、残業時間を手入力するという一昔前の管理方法が今でも行われていることに驚きを隠せません。
日本は本当にサイバー犯罪の対策ができているのか、不安になる事件となっています。
最後に
今回の事件は、日本の警察があまりにもサイバー犯罪に対して脆弱であることが露呈する内容となりました。
犯罪の内容もサイバー犯罪とは言えないような、誰でもできるような手口ですし・・・。
日本のサイバー犯罪対策について、本腰を入れないととんでもないことが起こりそうですね。