神戸市立東須磨小学校の暴行・障害事件(教師間いじめ)で、加害教員4名が給与の出る有給休暇扱いになっていることに対して、批判が殺到しています。
世間からの理解を得られないことから神戸市は、加害教員4名への給与の支払いを差し止めるための条例を整備する方針です。
そもそも何故、給料の出ない「停職」処分ではなく「有給」扱いなのでしょうか。停職にできない理由について調べたので合わせてまとめます。
加害教員の「給与差し止め」のための条例検討
加害教員の給与差し止めへ 神戸市、条例整備を検討
神戸市立東須磨小学校(同市須磨区)の教員間暴行・暴言問題で、神戸市が有給休暇の扱いとなっている加害教員4人の給与の支払いを差し止めるため、条例の整備を検討していることが23日、関係者への取材で分かった。条例案がまとまれば、開会中の市会定例会に提案したい考え。
同市教育委員会は4人の暴行や暴言の事実を確認した上で、今月1日以降、有給休暇の扱いで休ませている。有給休暇は年20日与えられ、翌年まで繰り越しできる。今回の対応について、市教委は「『教壇に立たせるのは適当でない』と判断したが、自宅謹慎の制度がないため、代わりに有給休暇を取らせている」と説明する。
現行の制度では、処分が決まらない限り、4人には給与や手当が支払われる。市教委は弁護士による外部調査委員会の調査を踏まえて処分を検討する方針だが、同市や市教委には、現在も4人に月額給与が支払われていることについて、市民らから苦情が相次いでいるという。
こうした状況も踏まえ、同市は職員が今回のような重大事案を起こした場合、正式な処分が決定する前に、給与の支払いを停止する措置が取れるよう条例を整備する方針。
出典:神戸新聞NEXT
そもそも何故「停職(無給)」でなく「有給」扱いなのか?
そもそも今回の事案では、動画や写真の証拠もあり暴言や暴行の事実は確実なのに、どうして加害教師4人は給料が貰える「有給休暇」の扱いなのでしょうか。
事実関係を解明するための謹慎であれば給料の出ない「停職(出勤停止)」が妥当だと思ってしまいます。
有給の扱いにせざるを得ない理由に『懲戒処分における二重の処罰の禁止』があります。
これは同じ不祥事を理由に複数の懲戒処分を行えないとする憲法の規定になります。
すなわち、停職処分にした後にさらに追加で懲戒解雇にすることはできない事になります。
今回の事案では悪質性や社会への影響、被害届が出されて刑事事件へ発展する可能性が高いことから、退職金の出ない「懲戒解雇」や「教員免許の剥奪」などの処分の声が高まっています。
そのため「懲戒解雇」にするためには「停職処分などの懲戒処分」は現状では行えないのです。
懲戒処分の種類
- 免職(解雇) - 職員の意に反してその職を失わせる処分をいう。
- 降任 - 現に定められている職務の等級・階級を1ないし2下位のものに下すこと。
- 停職(出勤停止) - 一定期間、職務に従事させない処分をいう。国家公務員の場合は最低1日、最高1年までとなっている。
- 減給 - 職員に対する制裁として一定期間、職員の給与の一定割合を減額して支給する処分をいう。
- 戒告(譴責:けんせき) - 職員の非違行為の責任を確認し、その将来を戒める処分をいう。
ネットの反応
当然です。有給休暇なんて、とんでもない。
厳しい処分で退職金はなしです。
やはり、懲戒免職、教員免許はく奪しかないです。
もう一度、教壇に立つなんて事は絶対にあってはならない。
当然の事でしょう。一般企業では、即懲戒解雇の事案です。
ようやく重い腰を上げたか。しかも理由が世間からの理解を得られないとの事。当たり前だろ。
教育委員会はこの事象が発覚した当初は依願退職を認めて納めたかったのだろう。しかし世間からの批判や文科省も絡んできたからやむなくこのような措置を取らざるを得ないようになった。
有給休暇がとりにくい職業やのに
悪いことしたら有給とれるんや
こんなもん欠勤でええんじゃ
民間企業では当たり前の懲罰規定が満足に整っていない事に先ずは驚きを禁じ得ない。そして今ごろになって条例見直しですか?全てが遅すぎる。民間企業なら事が発覚したと同時に出勤停止で給与支給は断たれる。
有給、退職金、すべて差し止めでお願いします。
改正即施行してほしい。
苦しんでる被害者がいる中で、加害者は反省もせず給料もらって休んでるって滑稽すぎる。
人間のクズみたい事ばっかやってきたんだから当たり前だよな。依願退職はさせないとは前出てたけど、懲戒解雇と刑事罰もな。
最後に
懲戒処分には二重処罰ができない規定があるんですね...知りませんでした。
今後、懲戒処分にするために自宅待機(有給扱い)になってしまうんですね。
被害届が出ているので早く逮捕して相応の制裁を与えてほしいです。
以上