富士山で落石死亡事故発生し、登山道が通行止め。そのルートと、過去の事故まとめ

日本で一番高い山で、世界遺産に登録されて間もない「富士山」ですが、山頂付近で落石事故が発生しました。

その事故に巻き込まれた29歳女性が死亡し、登山道が通行止めとなっています。

女性は、東京都品川区に住む、ロシア国籍の主婦でした。

どのルートが通行止めとなったのか、過去にも事故は発生しているのかをまとめていきます。

 

富士山で落石死亡事故発生し、登山道が通行止め。そのルートは?

事故が発生したのは、標高3450mにあたる8.5合目地点から山頂までの登山道となります。

現在通行止めとなっているルートは、「須走ルート」と「吉田ルート」の2つになります。

「吉田ルート」は登山客の半数以上が利用するルートで、初心者向けのルートとなっています。

「須走ルート」は緑の多いルートで、4ルート中3番目に人気のルートとなっており、途中8合目で吉田ルートと合流します。

 

今回の事故は山頂に近い8.5合目なので、吉田ルートと須走ルートが合流した後で、両ルートが通行止めとなっています。

「富士宮ルート」「御殿場ルート」は通常どうり山頂までのルートは運営中です。

 

それぞれのルートの特徴

富士山には登山ルートが4つ存在します。

それぞれのルートの特徴は以下の通りです。

ルート名 【特徴】
吉田ルート ・人気No.1のルート

・登山客の半数以上がこのルートで登頂を目指します。

・山小屋(休憩場所)が18個で、4ルートの中で一番多い

・道が整備されている。

富士宮ルート ・人気No.2のルート

・上りと下りのルートが同じ

・登山距離が短く、剣ヶ峰が近い

須走ルート ・人気No.3のルート

・スタートが樹林帯で緑を楽しめる

・8合目で吉田ルートと合流

・下山道に砂利だらけの道がある

御殿場ルート ・人気No.4のルート

・登山道が富士宮ルートの約2倍で最長のルート

・山小屋は5個で休憩が取りづらい

・人気が無いため渋滞がおこりづらい

 

富士山で起こった過去の事故まとめ

2008/8/9 会社経営の男性(52)が落雷で死亡

・富士宮口6~7合目の登山道で、落雷直後に男性が倒れていた。妻と登山していたが、妻は先に下山し、当時は単独で登山中。

・近くの登山者が発見、「雷鳴がしたので、しゃがんで顔を伏せ、顔を上げると前にいた男性が倒れていた」。

・富士宮市内の病院に運ばれたが、右肩から両ひざにかけてやけど。死亡を確認。

 

2008/8/2 男性会社員(55)が急性心不全で死亡

・吉田口8合目付近で、男性会社員(55)が急性心不全で倒れており、近くにいた登山客が通報。

・倒れて約3時間半後に死亡を確認。

・会社の同僚と2人で、山頂でご来光を眺めるツアー(ガイドなし)に参加。

・登山中は同僚と別行動をとっており、倒れたときは単独。

 

2009/7/13 富士宮口新5合目駐車場で落石。キャンピングカーに直撃で死亡事故

・高さ4mの防護フェンスを破り、重量約1t(当初3tの報道)、約1.1mの岩がキャンピングカーに衝突。

・キャンピングカー内にいた奈良県の団体職員の男性(68)を救出したが、死亡を確認。

・岩は富士宮7合(標高3000m)付近の登山道から200mほど西側から、標高差600m, 距離1.4kmを落下したと見られる。

 

1980/8/14 富士山吉田口の9合目付近で落石死亡事故

・死者12名負傷者29名に上る惨事

・死者のうち四人が小学生

 

その他にも死亡事故あり。

 

最後に

登山で非常に人気の山で、世界遺産にも登録されたことから、世界の人々からも登りに来る人が多くなっています。

今回の被害者もロシア国籍の方でした。

 

人気と言っても日本一高い山であることを心に留めておく必要があります。

落石などの事故はもちろん、高山病や持病の発生でも死亡につながる可能性があります。

 

せめて体調面で事故が起きないように十分な準備をして上る必要があります。

関連記事

-社会
-