絶滅危惧種に指定されている植物「ナガサキギボウシ」のクローン生成に成功した高校生が今話題になっています。
クローン生成に成功させたのは、長崎県立長崎南高2年の八幡紗矢さん(17)率いる科学部の部員たちでした。
クローン生成のカギとなったのは「100円均一」で販売されている除菌スプレーだったそうです。
無菌状態を作り出す装置は200万円かかるそうですが、100円の除菌スプレーと段ボールで代用して研究を成功させたそうです。
研究成果の論文は、シンガポールで開催される科学論文の世界大会で発表するそうです。
研究を成功させた、長崎県立長崎南高と研究のカギとなったスプレーについて調査していきます。
超安価で植物クローンを生成に成功させた高校生が所属する高校とは?
長崎県立長崎南高等学校 【所在地】〒850-0834 長崎県長崎市上小島4丁目13−1 【国公私立】公立 【偏差値】58 【著名人】芥川賞作家・吉田修一(パーク・ライフ) |
研究を成功させた高校生が所属しているのは、「長崎県立長崎南高等学校」です。
長崎県内で、189校中21位の学力レベルとなっており、偏差値は58と比較的高めの高等学校となります。
卒業生の著名人として、2002年に芥川賞を受賞した作家、吉田修一さんの母校でもあります。
学校の特徴として、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けており、理数系に強い学校でもあります。
メモ
スーパーサイエンスハイスクールとは
文部科学省が科学技術や理科・数学教育を重点的に行う高校を指定する制度のことである。
目的は「高等学校及び中高一貫教育校における理科・数学に重点を置いたカリキュラムの開発、大学や研究機関等との効果的な連携方策についての研究を推進し、将来有為な科学技術系人材の育成に資する」とされている。
引用元:wikipedia「スーパーサイエンスハイスクール」より
高額装置の代用品となった100均のスプレーとは?
上記の画像は、クローンの研究を再現した様子の写真となります。
「100円均一の除菌スプレー」というキーワードから、数ある100円均一の除菌スプレーを調べたところ、以下の商品であることが分かりました。
【商品名】ウイルス除菌スプレー 【販売店】ダイソー 【価格】100円+税 【用途】ノロウイルスなど予防するための消毒に使用 まな板、包丁、生ごみにスプレーすることで消毒効果を発揮 |
高額装置の代用品として使われたのは、100均の最大手「ダイソー」が販売する「ウイルス除菌スプレー」という商品でした。
クローンを生成する過程で、無菌状態を20日間維持しなくてはいけないそうですが、この除菌スプレーと段ボールで再現しています。
効果は、高額装置に匹敵する効果が得られるそうで、レタスやジャガイモでもクローン生成に成功したそうです。
1年間再現実験を繰り返すことで、「ナガサキギボウシ」のクローンが確実に生成できることを証明しています。
非常に安価で絶滅危惧種を救えることから、注目が集まっています。
ナガサキギボウシとは
林内のやや湿った岩上などに生育する多年草で、9月に花穂を出し多数の薄紫色の花を咲かせます。
引用元:長崎市自然環境ガイドブックより
最後に
100円均一のスプレーを使う案を出したのは、顧問の土橋敬一教諭(53)だそうですが、最初は冗談半分だったそうです。
科学部部員たちの発想が、限られた金銭で大きな成果をもたらしたことになります。
クローン生成の過程簡素化は、多くの絶滅危惧種を救うきかっけとなるかもしれません。
高校生の柔軟な発想が生んだ研究だと言えるでしょう。